北海道の然別湖に行きました。
最初は札幌旅行だけのつもりでしたが・・・。
昔、十勝川筋にあったコタンの人々は、ヌプカウシヌプリという山を崇拝して、どこの狩場に行ってもこの山に酒をあげて祈念したそうです。
そのヌプカウシヌプリが友人のオプタテシケのために、投げ錆に傷付いたことは有名です。
ヌプカウシヌプリとは原野にいる山という意味で、今の然別湖のところにいたのに、友人の危急を救うために原野に飛び出して、それきり帰れなくなり、もといたあとに水がたまって然別湖ができたといいます。
この一見荒唐無稽に思われる伝説は、もとは火山活動に源を発したものと思われます。
しかし、この山に神酒を献ずるということは、信義にあつい伝説によるものではありません。
この山だけが他の山塊から離れ原野の中に立っていて、昔、広漠とした十勝野を縦横に駈けまわり、狩りの獲物を夢中で追って、獲物に逃げられるか仕止めて・・・
さて、"自分が今どこにいるのか"・・・というときに、この山は原野の中に孤立していたのです。
そうして猟人に方向を教えてくれる大事な指導標であったからでしょう。
他の地方ではポロシリ(大切な山)と呼んでいるものと同じ性格のものであったからです。